6月の食品衛生重点チェック項目
対策 | チェックポイント |
---|---|
カビ対策の実施 | 梅雨時期に入る前にカビの掃除と防止(防かび塗料の塗布)を行う |
ゴキブリ対策 | 発生時期に備える(防虫施工および発生状況の確認) |
ハエおよび虫の侵入、混入対策 | 捕虫器の確認と設置、防虫カーテン確認と設置、ドアの開放放置禁止 |
食中毒への警戒 | 気温上昇に伴い発生件数が増加。ポスターや朝礼で注意喚起の実施 |
冷蔵庫、冷凍庫のメンテナンス | 冷蔵庫に負荷がかかる時季で気温上昇に伴い故障等が増加 |
※書面についてのお問い合わせ等ございましたら御社担当までご連絡ください。
ソフトクリームの衛生について
ソフトクリームは、フリーザー(製造するマシーン)で簡単に製造できますが、正しく取り扱わないと大腸菌群の検出や一般生菌(細菌数)が多く検出される原因になります。
ソフトクリームは、その成分によって「アイスクリーム類」又は「氷菓」に分類され、成分規格が定められており、多くの保健所の抜き取り検査(収去検査)の対象になっています。
◆アイスクリーム類及び氷菓の成分規格
種類別 | 乳固形分 | うち乳脂肪分 | 大腸菌群 | 細菌数( /g) ※ |
アイスクリーム | 15.0%以上 | 8.0%以上 | 陰性 | 100,000以下 |
アイスミルク | 10.0%以上 | 3.0%以上 | 陰性 | 50,000以下 |
ラクトアイス | 3.0%以上 |
- |
陰性 | 50,000以下 |
氷菓 | - |
- |
陰性 | 10,000以下 |
※発酵乳又は乳酸菌飲料を原料として使用したものは、乳酸菌又は酵母以外の細菌の数。
甘酒、塩こうじ、チーズ等を使用した場合の乳酸菌や酵母は除外扱いされず基準を超えれば違反です。
◆フリーザーの管理
- フリーザーには、加熱殺菌式と薬剤殺菌式があり、加熱殺菌式が主流になっているようです。
- 加熱殺菌式フリーザーは、加熱殺菌機能があり、これを使用して毎日殺菌を行います。殺菌は68℃30分間以上となっており、殺菌後は急速冷却が行われます。
- フリーザーが正常に作動しているか、ディスプレイやランプで確認する必要があります。
- フリーザーの分解や洗浄殺菌については、メーカーの指定通りに行う必要があります。
- フリーザーの取り出し口(営業開始前、営業終了時)のアルコール殺菌も必要です。
- 薬剤殺菌式フリーザーは、毎日の分解・洗浄・殺菌が必要です。
◆原料等の取扱い
- 市販のソフトミックスを使用するのが一般的です。ソフトミックスは、製造基準(68℃30分間、または同等以上)を満たしていますので、開封時や開封後の取扱いで細菌汚染させないことが重要です。
- 自家製のミックスを使う場合は、68℃30分間または同等以上の方法で加熱殺菌する必要があります。
- 市販のソフトミックスを使用する場合は、開封時の二次汚染防止の為、使用するハサミや切り口をアルコール等で殺菌を行うほか、開封時の容器の切れ端等異物混入に注意してください。
- コーンの衛生保管や作業者の手指の衛生(洗浄消毒)も大切です。
◆その他
- ある自治体の抜き取り検査で大腸菌群陽性や細菌数オーバーの違反となった原因を見ると、殺菌ボタンの押し忘れや定期の分解洗浄が未実施などの報告があります。
- 衛生管理については、HACCPに沿った衛生管理が必要です。厚生労働省のホームページにHACCPの考え方を取り入れた手引書があります。
- 定期的に製品が成分規格基準を満たしているか、検査を行って確認しておきましょう。
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