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今月の食品衛生重点チェック項目
| 対策 | チェックポイント |
|---|---|
| ゴキブリ対策 | ゴキブリの発生時期に備えて対策を実施する。防虫施工および発生状況、駆除記録の保存ができているかを確認する。 |
| 段ボールが放置されていないか |
気温上昇とともに増えるゴキブリの対策として、段ボールが放置されていないかを確認する。 ゴキブリは段ボールを好み、春は産み付けられた卵が孵化する時期となる。 納品後の食材は段ボールのまま加工場内で保管しない。 使用済段ボールは納品場所や調理場に置かず、素早く畳んで別の場所へ運ぶ。 |
| ハエおよび虫の侵入、混入対策 | 気温が上がり、害虫が発生し活発的に動く時期となるため、捕虫器、防虫カーテンが設置できているか確認をする。ドアの解放放置を禁止する。防虫網の破れがないかを点検する。納品時に異物の付着・混入がないかを目視で確認し、調理場・加工場への異物混入を防ぐ。傷み・汚れが多い食材は受け入れない。 |
| 新商品の検査、表示事項の確認 | 新商品や切り替えの時期となるため、自主検査(賞味期限検査、栄養成分表示)の実施、アレルゲンなど表示事項の再確認をする。 |
| 年度変わりの従業員教育の準備 | 新人社員・転属の従業員の受け入れ準備を行う。手洗いや衛生管理等教育スケジュールを作成する。 |
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水分活性(Water activity:Aw)と微生物の関連
食品中に含まれる水分にはその形態から結合水、自由水に分類され、結合水は食品の構成成分であるタンパク質や炭水化物と固く結合した水で、自由水は環境や温度、湿度の変化で容易に移動や蒸発がおこる水です。これらの中で微生物が繁殖に利用することができる水が自由水で、この自由水の割合を表した単位を水分活性(Aw)と言います。微生物の細菌が増殖するには、水分、栄養分、温度の3つの条件が必要です。これらをコントロールすることで食中毒菌などの増殖を防ぐことが出来ます。今回は、水分について考えてみましょう。
Awは0~1の値で示され、食品の中に自由水が全く含まれていない場合はAw:0、自由水が100%ならAw:1となります。Aw = 相対湿度(%)÷ 100 の関係です(例:相対湿度が50%ならAwは0.50)。
細菌はAw0.90以上、酵母はAw0.88以上、カビはAw0.80以上(ただし乾燥でも増えるタイプは0.70~0.80付近でも増殖に注意)の条件で増殖すると言われています。
主な食中毒菌であるカンピロバクターや黄色ブドウ球菌のAwは次のとおりで、この数値より高い場合は増殖可能となります。 特に黄色ブドウ球菌のAwは低く、高塩分でも増殖可能です。
・カンピロバクター →0.98 ・サルモネラ属菌 → 0.94 ・大腸菌群 →0.95 ・ボツリヌス菌 →0.94~0.97 ・腸炎ビブリオ →0.94 ・黄色ブドウ球菌 →0.86
Awを0.50以下にすることが可能ならば、微生物の増殖を防止できるわけですが、全ての食品のAwを0.50以下に抑えることができないので、温度やpH値を管理することで保存性を高める工夫がされています。
実際の食品の水分活性は、次の通りです。
・0.97以上→野菜、果実、魚介類、卵 ・0.7~0.6→ドライフルーツ・干し柿
・0.90以上→かまぼこ、チーズ、ハム、ソーセージ ・0.61~0.63→小麦粉、乾燥穀類
・0.80以上→いわし生干し、イカ塩辛、ジャム ・0.50→香辛料、煮干し
・0.75以上→ハチミツ
微生物が繁殖できる水分活性の数値と照合すれば、どの食材はどういう菌に気を付けなければいけないか分かると思います。昔から食品の日持ちを良くするために、乾燥させる、塩や砂糖漬けにするなどが行われ、Aw値を低くすることで日持ちを向上させています。しかし最近は塩や砂糖の摂取量の関係から「しょっぱいもの」や「甘いもの」を敬遠する傾向がありますが、Aw値をコントロールすることで、日持ちの良い食品を製造することが可能です。
食品衛生法では食品、添加物等の規格基準の中で「乾燥食肉製品」、「非加熱食肉製品」、「特定加熱食肉製品」、「魚肉ソーセージ,魚肉ハム及び特殊包装かまぼこ」にAwが規格または基準に取り入れられ、製造基準、保存基準が定められています。これは食中毒菌であるボツリヌス菌対策で、AwやpH値が設定されているものです。
【まとめと注意点】
- Awを適切に下げることで、細菌・カビのリスクを抑え、安全に保存することができます。
- Awを下げる方法は微生物を殺すのではなく、増えないようにする技術であり、無菌にはなりません。
- 低Awの環境では、微生物(特にサルモネラ菌など)が熱に対して耐性を持ちやすくなり、加熱殺菌が難しくなる場合があり、乾燥食品では殺菌設計に注意が必要とされています。
- Awの調整は食品保存性を高める主要な技術であり、他の制御要素(温度、pH、酸化還元電位など)と併用すると効果的です。
- 食品包装フィルムなどはガスが透過しにくい、ガスバリア性の高い包材を用いると良いです。
- Awを下げる方法として、乾燥剤を利用する方法もあります。乾燥剤は水分子と優先的に結合する性質があり、製品の水分活性を低下させ製品を乾燥させることができます。
- 現実にはどれほど乾燥させていても開封したりすると空気中の湿気を吸ってしまい、Awを上げてしまうので、注意が必要です。
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